- 世界一の取引量、為替相場の主役です
- 世界の基軸通貨
- 他の通貨に比べると情報量が圧倒的に多い
- ドルの1極集中は徐々に緩和されつつある
米ドル(USD)という通貨の特徴をファンダメンタルズ分析からの目線で考えてみましょう。
アメリカのドル(USD)は、言わずと知れた世界の基軸通貨です。世界三大通貨(米ドル・ユーロ・円)のひとつで、世界中で決済通貨として使用できます。国際的な貿易や取引などの多くは米ドルで決済されるので、取引される量も最大です。
米ドルの特徴
世界1の経済大国と名高いアメリカ合衆国と世界基軸通貨のドル、セントは世界経済に多大な影響を与えています。圧倒的な取引量と情報量で為替相場の主役をキープする存在です。
米ドルの基礎データ
・通貨表示:USD(United State Dollar)
・通貨通称:ダラー、アメリカ・ドル、米ドル
・通貨発行:アメリカ合衆国
世界中に影響をおよぼすアメリカの通貨政策
もともと、為替は、景気動向や地政学的なリスク、原油価格、金利差などを材料にして動くと言われています。
しかし、変動の直接の要因になりやすいのがアメリカの通貨政策です。プラザ合意による大規模なドル安政策やクリントン政権時代の強いドル政策など、過去を振り返ってみてもアメリカの通貨政策により大きく為替が変動している事実はあります。
為替相場に大きな影響を与えるアメリカの指標発表
さらに金利の動向も大きく相場を動かします。6週間おきに開催されるFOMCの時は、為替相場が大きく変動することが多いです。
ドルペッグ制(固定相場)
ドルペッグとは、米ドルに対して自国通貨を固定レートにすることをいいます。
かつての日本でもドルペッグ制が採用されており、1973年までは米ドルとのレートを360円に固定していました。米ドル経済の停滞、1960年代からの日本経済の躍進によって、日本円に対する米ドルの優位性は崩れ、円相場は変動相場制へと移行するようになります。
▼ドル円チャート・1960年~推移
現在GDP世界第2位にまで成長した中国の通貨「元」も、2005年まではドルペッグ制を採用していました。
▼ドル元チャート・1990年~推移
ドルペッグにするメリット
基軸通貨である米ドルとのレートを固定化することで自国通貨の価値が安定するメリットがあります。新興国・発展途上国は政情不安から通貨価値が不安定になりやすく、物価高などのインフレに悩まされることがあるため自国通貨が安定させるために、ドルペッグ制を採用している国が多いのです。
主な外国為替取引の通貨ペア
・ユーロ/米ドル(EUR/USD)
・米ドル/円(USD/JPY)
・英ポンド/米ドル(GBP/USD)
・米ドル/スイスフラン(USD/CHF)
・米ドル/カナダドル(USD/CAD)
・豪ドル/米ドル(AUD/USD)
・NZドル/米ドル(NZD/USD)