アベノミクス相場とは、第2次安倍内閣が掲げたアベノミクス政策により80円代だったドル円が120円代まで大きく円安が進んだ値動きのことです。
具体的には、2012年12月26日より始まった第2次安倍内閣において、安倍首相が表明した”3本の矢”(大胆な金融政策・機動的な財政政策・民間投資を喚起する成長戦略)を柱とする経済政策の発表よりはじまった金融政策による円安相場です。
政策の最大目標を経済回復と位置づけ、デフレ脱却を達成するために日銀法の改正まで視野に入れたことで国内だけでなく世界からも注目を集めました。
アベノミクス相場では、黒田バズーカと言われる「日本銀行」による「量的緩和」が有名です。
黒田バズーカとは?
3本の矢とは?
1)大胆な金融政策
バブル崩壊以降の20年間における不況の最大要因をデフレと捉え、デフレ脱却を目指すべくインフレターゲットの導入を決定。 そのために、これまで独立性が重視されてきた日銀に対して、日銀法の改正も視野に入れた上で2%の物価目標を掲げるよう働きかけ、その目標が達成されるまでは無制限の量的緩和策をとることを決定しました。
2)機動的な財政政策
政府は2013年1月15日、過去2番目の規模となる13兆1千億円の補正予算案を閣議決定しました。 内訳は、東日本大震災の復興費を含む”復興・防災対策”に3兆8千億円、通学路の安全対策など”暮らしの安全・地域活性化”に3兆1千億円、さらに再生医療の実用化支援など”成長による富の創出”に3兆1千億円となっています。
3)民間投資を喚起する成長戦略
産業競争力会議において7つのテーマ別会合を開き、2013年6月をめどに具体案をまとめるとした。7つのテーマは以下の通り (1.産業の新陳代謝の促進 2.人材力強化・雇用制度改革 3.立地競争力の強化 4.クリーン・経済的なエネルギー需給実現 5.健康長寿社会の実現 6.農業輸出拡大・競争力強化 7.科学技術イノベーション・ITの強化)
アベノミクスの理想的なシナリオ
アベノミスク政策の理想的なシナリオは、デフレ対策からの景気回復です。
デフレ対策におけるアナウンスメント効果
↓
円高修正・株価上昇(日銀による量的緩和)
↓
円安により輸出関連企業の利益が増加する
↓
景気が良くなり雇用が拡大・所得も増加する
↓
消費が拡大してインフレ期待の高まり
↓
物価上昇(インフレ率2%へ向けて)
↓
内需産業の利益増加する
↓
本格的な景気回復