こんにちは。FX学校の青木です。
この「楽しい FX教室」というサイトでは、主に初心者の人のためのFX投資入門講座という趣旨でFXに関することをお話ししています。
何故、このようなことをするのかしら?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここでFX初心者の人や、FXトレードに興味のある人に向けて、FXってこういうものだよ!とか、こうやって勉強したらいいよ!と話したところで、私が、この記事を読んでいらっしゃるあなたと出会える保証はないわけですし、私自身は、そんなことを誰かから言われる環境に身を置いていなかったので、いろんな失敗を積み重ねながら時間をかけて知っていく。という事の繰り返しで現在に至るわけなので、「それを何故、ここでお話しするの?」と言われることが、たまにあるんです。
そう聞かれると、我ながら「ん?何でだろう。確かにこれを書いていても、俺にはあまりメリットないな…」なんて、正直な感想としてあるのですが、よくよく考えて思ったのは、もっとFXトレードという業界、世界をメジャーな存在にしたいという気持ちがあるからなのではないかと思ってます。
このスキルを身につけることで、恐らく、今、逆境に立たされている人の何%かの人たちは、人生を変えることができる。
そういう可能性のある世界だから、そのことを知らないでいる人に伝えたい。そういう気持ちがあるから、こうしてFX初心者の方に向けての話をしてるのかな…。
と、まあ、そんなことをつらつらと考えている今日この頃。
午前中は、チャートを見ながら、皆さんのことを想像してました。
トレードに興味を持った人たち、これからFXを学ぼうとしている人たちに何を知って欲しいかなって。
いろいろな事を伝えていきたいとは思ってるのですが、
今回は、先日、FX学校の生徒からもメールで質問された「検証」をテーマにお話をしていこうと思います。
FXのルールと検証について
そもそもルールとは
FX取引は手順が簡単なので、知識がないFX初心者ても気軽に参加できてしまいます。
ローソク足の動きをみて、縄跳びを飛ぶように『感覚』で入った!抜けた!とクリックするだけで取引完了です。
しかし、理由もわからずトレードを繰り返すということは、切った張ったの丁半勝負、いわゆるギャンブルと同じですね。
勝ったとしても再現性がないので、長期に勝ち続ける勝ち組トレーダーにはなれません。
そこで、自分のFXトレード、エントリー(注文)・イグジット(決済)に根拠をもってトレードするためにはFXトレードルールが必要です。
ルールは自分で作ることもできます。もしくは勝っているトレーダーから教えてもらうことも出来ます。
いづれにしても、ルールは必ず守る。守られるからルールなんです。
私は、トレードの「ルール」とは、相場という戦場で生き残るための「武器」だと思っています。
ちょっと物騒な例えになってしまうんですが…。実際にそうなんですよ。これがないと、戦えませんしね。
そして、武器にはいろんな種類があります。
実際に、そうですね…。
イメージをしやすいところで言えば、戦争で使われるホンモノの『武器』にもいろんな種類がありますよね。
大昔であれば、石鏃、石斧、竹槍と言った、超原始的な形状の武器で双方が戦う形式でしたが、
進化をする過程の中で弓矢が出てきたり、メラメラと切れ味の鋭い刀が作られるようになったり。
鉄砲が生まれ、爆弾が作られ、そして核兵器まで。
武器の歴史をざっくり振り返ってみても、人間の飽くなき欲望とともに道具や武器の種類は増え、
それらの進化と共に、戦い方や守り方は多様に変化しましたね。
ちょっと話が壮大になってしまいましたが、FXトレードも、相場という戦場での『いくさ』です。
そこには武器が必要ですし、その武器も正しく使わないと命取りになります。
また、その武器を考えなしに使うのではなく、戦略的に使わないと、効果はあげることができにくい。
トレードは、知的な戦いなんです。
とれーどルールは己の資金を守り育てていく武器なので、その武器の事をしっかり知る必要があります。
どのように用いればいいのか、そして、達人にならなければ、更に上手の相手に負かされてしまいます。
顔は見えないけれど、相場に参加するということは、相手がいるんです。
そして、丸腰で戦場に行くというのは、死ににいくことと同じなので、これからトレードを学ぼうと思っているのなら、
まずは武器屋さんに行って武器(ルール)を手に入れるか、または自分で武器を作ってみる。
そして、その武器を使って実際に戦えるのか、練習する。
この過程を踏まずに、真剣勝負の世界に飛び込むというのは、まぁ、いくら命(お金)があったとしても、やめた方が賢明ですよね!笑
おっと。ちょっと話が横道に外れてしまいましたが、FXトレードにおける「ルール」とは、
生き残るための「武器」なのです。
「どのような戦い方をしたいのか」によって、ルールは選ぶ必要がありますが、その話はちょっと難しくなるので、ここではしません。
トレードルールって何?という質問については、ちょっと比喩的な回答になりますが、
「自分の資金を守り増やすことで、相場で生き残るために必要な武器」ということで理解していただければと思います。
ルール通りエントリーすればいいの?
さて。次は、あなたが仮に勝率の高いと言われている(またはそう思われる)ルールを既に手に入れている場合の話をしましょう。
あなたは、チャートを見ます。
それは、あなたの都合のいい時間で、何気なく or 若干「トレードしたいな」という気持ちを抱きつつ、チャートを見る。
その時に、まぁ。言ってみれば、「通りすがりにちょっと軽くトレードするか」で、ルールの通りにエントリーすれば毎回勝てるでしょうか?というお話です。
例えば移動平均線が右肩上がりの時にエントリーするというルールを決めたとします。
右肩上がりですから買いのポジションを持つわけですが、大きな流れが下降トレンドの時に短い時間足の戻し場面でエントリーしたらどうでしょう。
ロングポジションを持った途端に下降トレンドに変わってしまい高値掴みしてしまうことがだってあります。
あ。初心者の方には少し難しい表現になってしまいましたね。
要するに、FXは注文時と決済時の価格の差益で儲けるお仕事なので、値動きがあると思われる時に、買うのであればなるべく安く買って(注文)、高く売る(決済)方がいいんです。
ただ、問題は、価格がずっと上がるだろうと思って、1時間後の価格より現在価格の方が安いに違いないというシナリオで買い注文をしたのに、
現在価格が最高値(天井)で、買った途端にみるみる下がる。というようなことが、起こってしまうんですね。
そのような、つまり、現在価格付近が最高値になるだろう事を知っていれば、そこでは買い注文はしないでしょうし、
逆に売りをするというルールを持っている人ならば、売り注文をするかもしれません。
持っているトレードスキルと、トレードルールによって、戦い方は変わってくるので、売ろうと思ったその瞬間に、どこかで誰かが買おうと思っています。
ですから、一つのルールを手に入れ、それを突き詰めて戦うという事自体は、とても良いこと。
どんな名刀も使わずにいると、切れ味が悪くなるように、とにかくトレードルールは使い倒すことは大事な事なんですが、
ただ考えなしに振り回す…。というか、場面を選ばずに『一見さん』的な気持ちで相場に参加すると、一気に勝率が下がります。
馴染みの場面を自分で作っていかないと、ルール通りでも負ける時は負けるんですね。
相場の状況によってルールが使える場面とそうではない場面があるという事です。
つまり相場状況の判断ができなければ、勝率の高いルールを持っていても勝ちにくいのです。
ここで皆さんに理解してもらいたい事。
いや。理解できなくてもいいので、知っていて欲しいことは、「ルール通りにエントリーすればいいんでしょ?」という根拠でのエントリーはしないことです。
お洒落な街のちょっと素敵な路地裏で、なんとなく素敵に見える異性から「お茶しませんか?」と声をかけられたとしても、そう簡単についていってはいけないんです。
(ちょっと下手な例えですが、、、)
素敵に見えているのは、その出会った時の周辺の景色のせいかもしれませんし、単純にその時のちょっとした「寂しいな」という気持ちのせいかもしれないから。
そうではなくて、自分で選ぶんです。この人なら付き合ってあげてもいいかなって。高飛車なくらいが丁度いいです。
そしてよく観察するんです。
どの程度までなら付き合えるかな?
そして、タイミングを伺うんです。ちょっとした駆け引きですが、相場も同じですね。
「やる気満々!ウエルカム!」でするのではなく、「これならこの程度まで付き合ってあげるわ」くらいの高飛車な気持ちでチャートを見る。
トレードルールは、状況を冷静な心持ちで眺めながら、使ってください。
そして、持っているルールにふさわしい場面を『知る』のです。
どうやって?という部分は次に話します。
FXで勝ち続ける人が必ずしている「検証」の意味と方法について
検証でわかること
検証作業をすることによって
・相場状況を分析
・自分で作ったルール、FXトレードロジックがどの程度の勝率かを確認する
・何度も検証作業をすることでルールを自分の中で腑落ちさせる
ことができます。
メンタル面では、「これだけ検証して勝率も高いんだから、それ以外のところでエントリーしなくてもいいでしょ!」と思える位まで検証することが大事です。
欲を捨てて淡々とトレードできるようになるための助けになります。
先ほどの「ルール通りエントリーすればいいの?」という項目で話した通り、トレードは、発情した動物みたいに欲望剥き出しの気持ちですると必ず負けます。苦笑
したいしたいと思えば思うほど、儲けたい儲けたいと思えば思うほど、あなたは媚を売るチャート形状に騙されて、イチコロでやられちゃいます。
そこで、どんなチャートとならお付き合いできるのか。について、真剣に知る必要があるんですね!
まず、素敵なチャート形状というのは何か?という事を検証を通して発見しましょう。
チャート画面に表示されているローソク足の連なりや、それを統計学的に計算した平均値のグラフの形などが
いつもの形であるチャートが、「素敵なチャート形状」と言えますね。
逆に、「嫌いなチャート形状」についても、検証を通して発見しましょう。
その形の時に、大概、負けている。というような。いつもの負けてる形です。
これを発見できれば、そこでやらなければいいのだから、負けなくなりますよね!
過去のチャートを見て、自分の持っているトレードルールが機能する場面としない場面を見つけていく作業が検証です。
検証をする事で、自分の持っているルールの意味を理解することも出来ますし、負けやすい場面の形と勝ちやすい場面の形の違いに気づくことも出来ます。
では具体的に、優先順位の高い順番で、勝率をあげるための検証方法についてご紹介します。
デモトレードでトレードをしまくる
デモトレードの魅力は、リアルに動いているチャートを使って検証できる点が魅力です。
自己資金を使わずに、ルールの検証の他、ロット数をあげた時の自分の感情に対する検証も出来るので、これは是非やっていただきたい検証方法です。
もちろん、出来上がった過去のチャートを見ながら、実際にルール通りのポイントでエントリー決済をするイメージトレーニングや、
その時の獲得pips数(利確・損切りの合計pips)の割り出しをしたりする事で、ルールに対する信頼性が増すという検証も大切です。
しかし、やはり右側がない状態で、相場を判断するようになるには、リアルチャートが1番の勉強になります。
いろいろな疑問が出てくるでしょう。
例えば、ローソク足が確定するまでに、平均値が揺れ動いたり、ちょっとした変化も確定する前と後では状況が違って見えたり。
通貨ペアによって値動きの幅が違っていたり。
相場のリアルな現場でないと気がつけない事が、いろいろとあるものなんです。
終わった相場を見るよりも、まずは今現在動いている相場に触れて検証をしましょう。
ポイントは、以下の項目。
チャートをチェックする時は、いろんな通貨ペア・時間足を観察しましょう。
トレードをする時は通貨ペアや時間足は固定しましょう。(初心者は特に)
ある程度の期間、継続して同じルールのトレードをし、必ずチャート画像を残して気づいた事を記録しましょう。
判断に迷うときはエントリーしない or してしまったら逃げましょう。
気が重くて進まなくなるほどの完璧主義に陥らないようにしましょう。
所詮はデモ!されどデモ!口座資金を気にせずに、真剣に負けの経験を積みましょう。
この事を踏まえて、トレード検証を行っていけば、そのうちに自分自身の内側から「もっとこうしてみようかな?」というアイデアが湧いてくるはずです。自分で興味を持った事は、しっかり研究していきましょうね!
上記は、始めの一歩を踏むためのアドバイスに過ぎません。
トレード検証をしていくうちに、感じる「なぜ?」「どうして?」を研究していく事で、精度が上がっていくので、
楽しく疑問を常に持ちながら、取り組んでいきましょう。
完成した過去チャートを検証する
皆さんの中で、おそらく、これをした事がない人は、いないかな?
いや、これからFXを勉強するなら、これをこれからやろうと思っているかもしれませんね。
これというのは、過去チャートを見て、ルール通りのエントリと決済のポイントに印をつける。という検証方法です。
これが出来なければ、リアルに動いているチャートでのトレードもきっと出来ないと思いますので、この検証は、ゲーム感覚でしてください。
リアルチャートでのトレードで、負けてばかりの人は、特に過去チャートの検証は勉強になります。
デモトレードで負ける経験をある程度したら、過去チャートでルールの復習をします。
その時は、ぜひ、時間足を切り替えながら、チャートの形を研究してみてください。
最初は混乱すると思いますが、時間をかけて何度もしているうちに慣れてきます。
こういう形なら、一瞬で勝てるな。とか、こういう形の時、いっつも負けてるよね。とか。
デモトレードでの経験が多ければ多いほど、気づくことも多いはずです。
きっちりとミリ単位でエントリポイントや決済ポイントに印をつけて、pips数も正確に割り出そうという几帳面な方が
たまにいらっしゃるのですが、そこまでしなくてもいいですよ。
ざっくり。自分が「なるほど〜!そうか〜!」と気がつけばいいだけなので、数字の正確さには拘らずに検証を進めると、はかどります。
いろんなチャートを見て研究してみてくださいね!
練習ソフトで検証する
最後に紹介する検証方法はソフトを使ったものです。
これはある程度の経験(デモトレードの経験と、過去チャート検証の経験)がないと、難しいかもしれません。
FX学校で進めているソフトフォレックステスター3(ForexTester3)の使い方はこちらから
その他にも、いくつかのシミュレーターソフトは存在します。全て、過去チャート検証ツールなのですが、少しだけ使用感や値段が違います。
その話は、またの機会にじっくりしますので、ここでは割愛させていただきます。
過去のローソク足のデータを自分のPCにダウンロードし、実際に動かしながらの検証が出来るのが、練習ソフトの魅力です。
土曜日や日曜日の、相場が休みの時に、トレードの練習が出来るので、例えば、前の週の復習をかねて、ソフトを動かしながら、自分のトレードを振り返ったりすることも出来ますし、
過去のチャートを動かしながら、自分のトレードルールが機能する場面について研究することも可能です。
若干、ローソク足の動きになめらかさが無いのが、ちょっと気になるという方もいらっしゃるかもしれません。
とは言え、長い時間足の値動きと短い時間足の値動きを動かしながら比較出来るので、こちらもオススメの検証方法となります。
まとめ
今回は、検証についてお話しさせていただきました。
テーマとして、「FXで勝てる人が必ずしている検証方法」と書いたのですが、それには理由があります。
まず一つに、これを読まれている方はきっと、勉強熱心で、「勝てるようになりたい!」と思っている人が多いに違いないということ。
そして、FXトレードで勝っている人は、想像以上に(一般的な目線で)いろんな事をしているので、逆に、この記事に書いた事をした事がないという人はいないだろうということ。
この2つの点を踏まえて、あえて「勝てる人が必ず」と強気なタイトルにしたんです。
逆を返せば、今、負けている人でも、これをしていないのなら、これをする事で「勝てるようになる」可能性が高まります。
「必ず」というのは相場の世界ではありませんので、本当は「必ず」なんて言葉を安易に使うものでもないのですが、
今回ご紹介させていただいた、3つのタイプの検証方法は、それぞれとても大切な学びの方法です。
この3つの事をしていなくて、それで「勝てない」とおっしゃる方がもしいるならば、
それは当然。だって、検証してないんでしょ?と、私は言いますので、是非、FXで勝ち残りたいと思われる方は、実践してみてください。
やらないより、やった方が、確実にいいと思います!