こんにちは。FX学校の青木です。
今回も前回の記事『FX初心者が最低限勉強しなければいけない基礎用語』に引き続き、
『チャートの分析方法』についてお話します。
相場は大きく分けて二つの角度から分析をします。ひとつはファンダメンタル分析。
もうひとつがテクニカル分析です。
ただ、この言葉。全くの初心者の人が聞いても、
「ちょっと意味わからない…」と、苦手意識を持たれる方もいらっしゃるかと思います。
もちろん、日々のニュースなどを見ていて感覚的に分かる方や、
「そんなのは常識でしょ?」「分からないってどういう事?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、超初心者の方に向けてお話をしようと思っているので、今からお話しする内容は、上級者・中級者の方には少しつまらないかもしれません。
そこのところはご容赦いただいて、優しく、わかりやすく、簡単に。
この記事では、FXトレードをする上での「チャート分析方法」の種類と、何が重要かについて解説していきたいと思います。
FXトレードをする時の分析方法は2つ
ファンダメンタル分析=歴史を重視
ファンダメンタル分析とは、世界の出来事やニュースを元にして、どの国が強いか弱いかを判断するというような分析方法です。
例えば、アメリカで大統領選挙があると言った、歴史的な出来事を判断材料にして、通貨の値動きを分析します。
前回の大統領選挙の時はどの政党が勝ち、その時どのようなチャート形状になったなど、過去の値動きの歴史と、未来に作られていく歴史を重ね合わせていろいろなケースを想定し、トレードのストーリーを組み立てます。
大統領選挙などのイベントは、頻繁にあるものではないので、もっと身近なイベントでよく使われるのが、経済指標発表や重要人物の発言といったニュース、出来事がファンダメンタル分析の素材になります。
その他にも、東京市場ならば日経平均の動きだとか、オープンしている市場(東京・ロンドン・NYなど)の国に関わる中央銀行の金利引き上げ・引き下げや、地政学的リスク、天候要因、季節要因などもファンダメンタル分析の判断材料になりますね。
金利の引き下げや引き上げで、その国の景気が上がったり下がったりするでしょうし、地政学的リスクの最も危険な事柄である戦争が勃発した場合、
そこの通貨の価値が一気になくなってしまうでしょう。特に戦争級の歴史に残る大きな出来事に対しては、ファンダメンタル分析が強いところです。
気候変動や季節的な経済に対する不安材料もファンダメンタル分析の材料になります。
ここまでの話をまとめると…。
ファンダメンタルとは、つまり以下のような事を分析材料にして、過去の歴史を振り返りながら売り買いを判断していく。という事です。
戦争や国のトップが変わるなど、歴史に残るような出来事
国や世界の経済に関わる重大発表などのイベント
天災(大地震・台風・ハリケーン・火山噴火など)や人災(放射能汚染・ウイルス感染など)による甚大な被害
こんなことがあったら、世界はどう動くのか。
通貨の価値はどう動くのだろう。という見方で分析をする方法ですので、日々のトレードに活かせるかという話になると
一般的には、NOです。
トレーダーとして日々取引をしている人たちのほとんどが、ファンダメンタル分析よりも、テクニカル分析に重きを置いているのが現状です。
よっぽどの事があれば、もちろんファンダメンタル分析も必要ですので、知っていたほうがいいとは思いますが、
初心者の方は、まずはテクニカル分析について学んだほうが勝ちやすくなるでしょう。
テクニカル分析=確率・統計・行動・心理を重視
テクニカル分析とは、行動ファイナンス・統計・確率・人間心理学などを元にした分析の事を言います。
過去の値動きから、近い将来の値動きを予測するという意味です。
値動きのグラフ(チャート)に、自分のトレード手法・トレードスタイルにあった「平均値を示した線」や「売り買いを判断するための指標」を表示して、その線と現在の値段の位置関係や、今までの値動きの形と平均値の線の図によって、現在の通貨ペアの強弱を見たりしながら、トレード判断をします。
見ている相場が買い時なのか、売り時なのかを判断する。その最終決定の後押しとして必要なんです。
その線だったり、グラフだったりするものは、為替レートのデータを様々な計算で加工し視覚化されるもので、「インジケーター」と呼ばれています。
急にカタカナが出てきてしまって、人によっては、難しいと感じるかもしれませんね。
ここでは、インジケーターの話は深掘りせずに、分析をどのように行っているかだけを簡単に説明します。
言葉で表現すると、難しく聞こえるかもしれないですが、実際にチャートを表示し、それをひとつの「絵」を見るような気持ちで、
「あ、この形になる時は、こんな感じに動きやすいんだよね。」という具合に判断するんです。実際は。
だから、相場の知識は必要ですが、イメージ・絵を覚えてしまえば、そんなに難しくはないんですよ。
とは言え、何も知らない状態から、相場上で起こり得るたくさんのシーンを実際に見て、体験して、覚えていくわけですから、
そこそこ時間はかかりますし、平均値をチャート上に出す意味について知る必要もあります。
例えば、この分析方法は、統計学をベースにしているので、参加者が少ないと分析がしにくいという弱点、というか特徴があったりしますし、
何よりも伝えたいのは、いくらインジケーターやオシレーターと呼ばれる指標をチャートに表示したとしても、それは後付け。
一番大事な情報は、チャートに表示されている値動きのグラフそのものなんです。
日本では、一般的にチャートの表示は「ローソク足」というタイプで表示するのですが、そのローソク足の連なりを見て、
相場を判断していく事になります。
ダイビングで例えるなら、水深15メートルより更に下の世界を旅するのに、地形や水温、水圧などを計測する道具を持たずに潜るのは危険ですよね。
かと言って、自分自身の体調や水流は自分にしか分からないし、初めての海はどこに危険があるか分からないので恐いものです。
ですから、初心者は必ず、ベテランのインストラクターの指導のもとに安全を確保できる状態で潜るんです。
一人で潜ったら、かなりの確率で危ない目に遭うでしょう。
テクニカル分析は、危ない目に遭わないための防衛策とより美しい世界を撮るための知恵だと思ってください。
このルートを潜っていけば、海亀に会えるとか、この形状の岩間があるところには、あのサンゴが生息している可能性が高いから、もしかしたらニモを撮影出来るかもしれない!みたいな。そんな感じです。
すみません。
ダイビングの例え話がわからない人にとっては、もしかしたら「?」かもしれませんね。
何が言いたいのかを、まとめると、
1:初心者の人は必ずベテランの人に教えてもらい、初めて見知らぬ荒海(相場)がお馴染みの恵みの海(相場)になるまで、潜り続けて観察しましょう。
2:観察するためには、必ずテクニカル分析のやり方をマスターしましょう。
この2点。
相場から恵みを得るためにも、この2点は必ず守りましょうね!
結論!FXトレーダーになるには、確率重視の『テクニカル分析』を極めよう!
ざっくりとした表現になってしまいますが、基本的にファンダメンタルは歴史をベースにした分析方法。
テクニカルは確率をベースにした分析方法と考えていただければ分かりやすいかと思います。
FXにおいて、トレーダーと呼ばれる人たちは『テクニカル分析』を重要視しています。
逆に、ファンダメンタル分析はそこまで重要視していないとも言えます。
例えば、今後円高方向に進むとか、そう言った大きな流れについては、ファンダメンタルで動いていたりはするのですが、
日々の値動きというのは、テクニカルでトレードしています。
ですから、テクニカルを極めていくという事を一番に考えるのがいいと思います。
では、どうやって極めていくの?という話になるのですが、その話をし始めるとまた長くなるので今回はここまで。
というと、ちょっと心残りが出てしまうので、ちょっとだけアドバイスをさせていただくと、
早くテクニカル分析を習得したい方は、プロから習って学びましょう。
そんなに急がずに習得したい方は、好きな通貨を1つ選んで、ずっと値動きを観察しましょう。
そして、参考書を読み漁ると、時間はかかるかもしれませんが、分かる時がきます。
私がお勧めするのは、手前味噌で恐縮ですが、FX学校でさっさと習ってしまうことですけどね!笑