FXトレードしていると「月に何pipsとれるの?」「何pipsで損切りしてる?」というような言葉を聞いたり、見かけたりします。
『100万円勝った』とか『50万円負けた』と金額で話した方がわかりやすくて良いのに、、と思われる人も多い事でしょう。FXで「Pips」表記を使う理由について解説しています。
- pipsとは値幅の単位です。
- 円がらみの場合は、小数点第2位が1pipsの桁
- 円がらみ以外の場合は、小数点第4位が1pipsの桁
昨日はドル円が、80pips動きました。
今週は、トータルで、120pips勝ちました。
など
FXで取引していると、pips(ピプス、またはピップス)という単語を目にすることがあるとおもいます。
このpipsとはなんでしょうか?
FXの値幅の単位(pips)とは?覚えるのは2つだけでOK!
pips(ピップス)とは、FX特有の、値幅パフォーマンスを比較する際に使う便利な単位です。
pipsというのは、「値幅」の単位です。
「Pip」の意味とは「Percentage in point」の短縮形で、「Pips」は「Pip」の複数形で「Percentage in points」の短縮系を示しています。
「Percentage in point」は日本語訳をすると、「あるポイント(最小の通貨単位)での1パーセント(1/100)」と言う意味になります。
FX(外国為替取引)は異なる国どうしの通貨を交換する取引なので、円やドル、ポンドなど様々な通貨単位が使われていますので統一した値幅の単位を必要とします。
1pipsの単位の大きさは「通貨ペアに円を含むか含まないか」で下記のように異なります。
円絡み(ドル円・クロス円)の通貨の場合
ドル円、ユーロ円など、◯◯円 と円がつく通貨ペアの場合、小数第2位が1pipsです。
1銭が1pips
10銭が10pips
100銭(1円)が100pips
となります。
これは、円の場合には1円が最小の単位となっているので、「1円 × 1/100 = 0.01円」と言う事になり 0.01円 = 1pip となるからです。
通貨ペア例(円絡み) | 1pips |
---|---|
米ドル/円 | 0.01 円 |
ユーロ/円 | 0.01 円 |
英ポンド/円 | 0.01 円 |
円絡み以外の通貨ペアの場合
円がつかない通貨ペアの場合、小数第4位が1pipsです。
ユーロ/ドル、ポンド/ドルなど米ドル絡みは小数第4位が1pipsです。
たとえば、アメリカドルの場合には「ドル」の単位の下に「セント」と言う通貨単位が有るので、「1セント × 1/100 = 0.01セント」となり、「0.01セント = 1pip」と言う事になるので、「1ドル = 100セント」ですから「0.0001ドル = 1pip」と言う事になります。
円絡み以外の通貨ペア例(米ドル絡み) | 1pips |
---|---|
ユーロ/米ドル | 0.0001 米ドル |
英ポンド/米ドル | 0.0001 米ドル |
豪ドル/米ドル | 0.0001 米ドル |
最小取引単位=1pipsではないので注意が必要
「pipは為替レートの一番最後(右端)のケタ」と覚えるのは間違いです。
FX会社によって、小数点以下の桁数が違います。文字の大きさを変えてくれているので、大きな文字の右端が1pipsと思ったほうがわかりやすいです。
pipsを使うことでトレードの内容がわかる。
為替差益(差損)について、『なぜ「Pips」を使って表記されることが多いの?』と言う疑問があると思います。
円で表記したり、金額で表記したらわかりやすいのに、と思う方も沢山いると思いますが、このFXにおける差益(差損)について「Pips」ではなく全て「円」で表現してしまうと、色々と誤解を招く事が多くなってしまいます。
ここで、次のAさんとBさんのトレードの報告で、少し考えてみて下さい。
Aさん は 1万円の利益確定しました。
Bさん も 1万円の利益確定しました。
収益をあげた金額だけみれば二人は同じようなトレードをしたのかと思いますが、詳しく見てみると全然違うトレードであることがわかります。
Aさんは
獲得pips幅:109.835円-109.710円=0.125円=12.5pips
損益額:80,000通貨×12.5pips(0.125円)=10,000円
Bさんは
獲得pips幅:109.860円-111.860円=2円=200pips
損益額:5,000通貨×200pips(2円)=10,000円
Aさんは短い値幅をとるスキャルピングやデイトレードで
Bさんは長い値幅をとるスイングトレードをしていたことがわかります。
1万円稼ぐのに何pipsとれば良い?pipsでパフォーマンスをくらべる
わざわざ「pips」を使うかというと、取引の成果を客観的に把握するためです。
取引の成果を利益や損失の金額で測ろうとしても、取引量が違えば損益は変わります。
10万通貨のポジションサイズで取引して50銭幅(50pips)の利益を得たら5万円の利益だが、
1万通貨のポジションサイズで取引して500銭幅(500pips)の利益を得てもやっぱり利益は5万円です。
50pips幅と500pips幅、どちらが難易度が高いかと言えば当然後者です。
また、先月と比べて今月はどうだったかな?」という時、
ポジションサイズの影響を排除するには、純粋な値幅簿「pips」で比べると便利なのです。
ちなみに、米ドル/円の場合は、「1pips=0.01円=1銭」になります。
pipsは、このように、パフォーマンスを比較する「統一単位」として使われます。
通貨量 | 1pips=0.01円=1銭 | 10pips=0.1円=10銭 | 100pips=1円=100銭 |
---|---|---|---|
1通貨 | 1銭 | 10銭 | 1円 |
100通貨 | 1円 | 10円 | 100円 |
1,000通貨 | 10円 | 100円 | 1,000円 |
10,000通貨 | 100円 | 1,000円 | 10,000円 |
100,000通貨 | 1,000円 | 10,000円 | 100,000円 |
MT4をつかって簡単に値幅(pips)を調べる。
MT4には、十字カーソルという便利な機能があり、これを使うと面倒な計算をしなくても一瞬で値幅(pips)を簡単に調べることができます。やり方についてはこちらのページに詳しく紹介しています。
まとめ
pipsはFX特有の単位ですが、円絡みとそれ以外に分けて
日本の円だけが特別で「0.01(小数第二位) = 1pip」、他の通貨ペアについて「0.0001(小数第四位) = 1pip」と覚えておけば問題ありません。
トレードを習得する上でpipsは理解しておいてください。