FXは日本語で正式に言うと「外国為替証拠金取引」といいます。
では、証拠金とは何なのか詳しく見ていきましょう!

証拠金とは取引するために必要な預け入れ金(担保金)

FX投資を行うには、FX会社に口座を開いて、口座に資金を預けるのですがFXでは、この預けた資金の事を「証拠金」といいます。

証拠金はもともと先物取引の用語で、担保金の事です。

FXでは、預けた資金で取引するのではなく、預けた資金を「証拠金」(担保)として国内だと資金の最大25倍までの取引が可能です。

海外のFX会社の場合は、200倍や600倍などと、もっと大きなレバレッジを選ぶことができます。
レバレッジとは?

またFXでは、取引したすべてのお金をやり取りするのではなく、FX取引で発生した損益分のお金をやり取りします。これを「差金決済」といいます。
 
FX投資の証拠金には大きく分けて2種類あります。

1つは「現金残高」とか「資産」といわれる、FX会社に預けている総資産の事です。

証拠金の必要最低額

もう1つは、ポジションを持つときに必要な「必要証拠金」です。

必要証拠金には、FXで取引をするために必要な最低金額が決まています、これを「必要最低証拠金」といいます。
取引会社によって証拠金はの必要最低ラインが違います。多くの場合、取引する額の2%~5%程度に設定しています。
 
たとえば、1ドル100円の為替レートで1万ドル購入するなら、100万円を取引することになり、その2%~5%、つまり2万円~5万円が最低でも必要になるわけです。もし2万円の証拠金で100万円の取引をするとしたら、レバレッジが50倍ということになります。

証拠金維持率

実際に取引している金額に対して、証拠金の残高の割合のことを証拠金維持率といいます。

決済をせずにポジションを持っている間は、利益や損失は確定しませんが、現時点のレートで決済した場合に発生するであろう利益を含み益、損失を含み損といい、まとめて評価損益ともいいます。

証拠金維持率とは、証拠金から評価損益を加減して、必要証拠金に対する証拠金残高の割合のことを指します。

たとえば、必要証拠金が2万円の取引会社で、1ドル100円の為替レートで、証拠金2万円、50倍のレバレッジで1万ドル(100万円分)を買ったとします。

その後レートが少し下がって1ドル99.5円になると、1万ドルが99万5千円の価値になり、5千円の含み損が生まれます。

2万円の証拠金から5千円の含み損を差し引いて、1万5千円が証拠金残高という扱いになり、証拠金維持率は15,000円/20,000円で75%ということになります。

通常、証拠金維持率は50%以上を維持するように決められていて、もし50%を割ると、マージンコールがかかります。マージンコールとは、証拠金を追加するか、ポジションを決済するかして、証拠金維持率を50%以上に引き上げることを求める警告です。
マージンコールとは?

マージンコールがあったにも関わらず、期限までに証拠金を追加しなかったり、証拠金維持率がさらに大幅に下回ったりした場合は、その時点で損をしていようが、自動的に強制決済されます。これをロスカットといい、証拠金以上の大幅な損失を出さないようにするためのシステムです。

(マージンコールやロスカットの基準は取引会社によって異なります。)

上記の例で、もし為替レートが1ドル99円まで下がると、証拠金残高は1万円になり、証拠金維持率が50%になり、マージンコールがかかります。さらにレートが下がれば、ロスカットになり、その時点で強制的に決済され、損失が確定してしまいます。

このように、レートが1円下がっただけでマージンコールがかかるような高レバレッジの取引は、非常にリスキーです。マージンコール自体に拘束力があるわけではありませんが、ロスカットの執行が近いことを示しているので、証拠金維持率がちゃんとキープできるように、証拠金維持率が100%を超えて1000%、2000%となるくらい余裕のある取引を心がけましょう。